RUN DEG
/ △ ♣ E □ ■ ♣ ■ ・ □ 3
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- 作者
- Power-Bomb-USA
- 発表
- BornOut 2005/09/04~
PBゲーム界において孤高の位置を占める
作者の Power-Bomb-USA 氏は『7月の悪夢』を、戦争シミュレーションゲームと表していますが、射撃の成否がプレイヤーのライフに影響する一般的なガンシューティングのシステムを、 小隊の残兵数に置き換えたものとも理解でき、やはりジャンルはガンシューティングが適当に思います.
さて、ゲームの仕上がりはというと、 常に緊迫した戦場で、追い詰められる死の恐怖を感じられる一品、という作者の狙いを余すところなく実現した怪作です.
地形により近接戦闘と遠距離戦闘の発生頻度が変化するなど細かい技術も光りますが、そのようなアングルで作品を味わっている余裕は微塵もないでしょう. ゲームを始めてまもなくあなたは敵地に孤立した小部隊の地獄を味わうのです.
支援爆撃の爽快感すらいつしか霞んでいき、プレイヤーはやがて震える手で銃を握るいち兵士となっていきます.
PB-100 用のガンシューティングタイプの中でもとりわけ難関な部類にはいる操作性、完全にランダムのスナイパーやトラップなどのめくるめくリンチイベント、 激辛の設定と長めのプレイ時間は、全クリを目指すプレイヤーに相当の覚悟を強います.
さんざ理不尽な全滅を繰り返したあとに、ベトナム戦の厳しさをストレートにゲーム化したらきっとこのくらいなんだろなぁ、などと妙な納得がおとずれるでしょう.
Pocket BASIC Simulator の外部画像化の発端となるなど強力な吸引力を発揮しつつも、峻厳にプレイヤーを選別し PB-100 ゲーム界において孤高の位置を占め続けてくれる、そんな作品です.
兵士諸君の健闘を祈る.